「声優のマネージャー」という仕事 : ホリプロ・金成雄文さんインタビュー前編 ─【今どきエンタメ職業最前線~あるいはオタクなオシゴト事情~ 第1回】(1/3)

ハッカドールの皆さんこんにちは。はじまりました!ハッカドールマガジンです。
ハッカドールマガジンは、アニメやマンガ、ゲーム等を好むいわゆるオタクの人たちが「知って得になる」「友達にどや顔できる」情報をお届けするネットマガジンとなります。

ご挨拶が遅れましたが、わたくし株式会社ワクワーク代表の中山と申します。
今回ハッカドール運営の皆さまから「オタク x 就職」をテーマとした連載企画を依頼され、担当することとなりました。普段は、アニメの制作会社やゲームの制作会社と、学生や中途の皆様と結びつける就職支援を中心として活動しています。

・・・ところで、アニメや、ゲーム制作の現場における仕事というと、クリエイティブな職種が注目されがちかと思います。例えばアニメーター、声優、CGデザイナー等・・・。目に見える部分を作る工程には、みなさま強い興味関心を持つことが多く、職種を志望される学生の皆さんも非常に多いです。一方、ビジネス職種は縁の下の力持ち的存在な点が強く、その仕事の実態や、どうやって仕事に従事するかを知らない方が多いのではないでしょうか?

本連載企画ではエンタメコンテンツではあまり脚光を浴びづらい、ビジネス系職種、大学でいえば文系的な職種に焦点をあて、オタクな仕事を深掘っていきます。これからエンタメ業界を志望する学生、またはエンタメ業界に転職を考えられている社会人の皆さんにとって、参考になるものをお届けできれば幸いでございます。

「声優のマネージャー」の仕事について、ホリプロ「金成雄文」さんに聞いてみた

 さて連載第一回の特集は「声優のマネージャー」というお仕事についてです。
 アニメとはもとより切っても切れない関係の声優というお仕事。現在は、アニメのキャラクターに生命を吹き込む声優の仕事のみならず、ラジオのパーソナリティ、CD・ライブでのアーティスト活動など、活躍の幅はどんどん広がっています。そんな声優さんたちの日々のお仕事を裏から支えているのが、マネージャーさんたちです。

 大手である青二プロダクションや81プロデュースをはじめとした声優事務所の数は現在20を越え、昨今の声優人気を受けて声優事務所の新設も珍しくなくなってきました。その中には、一般芸能プロダクションであった会社が、声優部門を立ち上げるケースもあります。ホリプロもそのひとつで、タレントオーディションを通じて、声優アーティストを募集する、というかたちで声優業界への参入をされました。

 今回ホリプロにて、声優のマネージャーをされていらっしゃいます金成雄文さんに「声優のマネージャー」というお仕事について、お話を伺いました。


東京都目黒区にあるいホリプロのオフィスビル

幅広い領域に関わるならばと「マネージャー」を志望

――まず最初に、金成さんの新卒の頃のお話をお聞きできればと思います。芸能業界を志望された理由を教えていただけますか。

金成雄文さん(以下、金成):
 実は最初から芸能業界を目指していたわけではないんです。お恥ずかしい話になってしまうのですが、あまりきちんとに自己分析を行わずに、いろいろな業種の選考を受けていました。そんな中、旅行会社の面接を受けている時に面接官の方からバシッといわれたんです、「君、旅行業界興味ないでしょ?君がやりたいのは芸能の仕事だよね」って。確かにその面接の最中、舞台やテレビの話ばかりしていたんですよね。そこではじめて自分が芸能の仕事をしたかったことに気づくという(笑)

ホリプロ:金成雄文さん


――他業界の面接官に、やりたい仕事を気付かされた、と。

金成:
 ええ。とはいえ芸能の仕事、というものがなんたるかを知っているわけではなかったので、業界知識をつけていくのですが、タイミング的にテレビやマスコミ、広告代理店系の会社はすでに募集を締め切っていて、芸能に関われる会社で新卒を募集していたのがホリプロを含む芸能事務所の3社でした。その中で採用となったのがホリプロでした。


――マネージャーという仕事を志望した理由をお聞かせください。

金成:
 ホリプロという会社に入社する場合、マネージャーとして働くケースが多いですが、マネージャー以外にも舞台、TV、CM、音楽など幅広い制作の仕事に携わり、それぞれの分野を極めるような方向性の仕事も存在します。僕自身は、芸能という業界の中で出来るだけ広い領域に関わる仕事をできたら楽しいだろうなと思っていたので、それが上手くはまったのがマネージャーという仕事です。とはいえ、前情報として、マネージャーとはこういう仕事だ、ということをしっかり分かった上で応募したわけではないんですけどね。入社するまでは、マネージャーというのはどこか付き人のようなイメージを抱いていました。実際はまるで違いましたね(笑)


――入社した当初で、記憶に残っているエピソードはございますか。

金成:  もともと舞台やお笑いの仕事をやりたくて芸能業界に飛び込んだんですが、入社当初からイジリー岡田、つぶやきシローを担当し、その半年後にはさまぁ~ずを担当しました。入社当初から3年間くらいは、必死で仕事をしているつもりでも、人脈、営業力、企画力すべてに欠けているわけじゃないですか。入社してすぐに好きなお笑いに携われたという幸せはあったのですが、その反面まるでマネージャースキルがないのも痛感していて当時は落ち込んでばかりでした(笑)

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